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経理書類の整理

「経理の書類(請求書や領収書)をどのように整理したら良いですか」というご質問を多くいただきます。
特に決まりはないのですが、私が実践しているファイリング方法をご紹介しますので、是非ご参考になさってください。

まず、支払いの形態に合わせて、3つのファイルを準備します。

 1.領収書(現金)ファイル

 2.請求書(預金)ファイル

 3.クレジットカード・ファイル

1.領収書(現金)ファイル

現金で支払いをすると、領収書をもらいます。
ですから、領収書ファイルは、現金支払いの証拠です。

A4のコピー用紙に穴を開け、リングファイルに綴じ込んで、現金出納帳の日付順に領収書を貼っていきます。
※領収書の量にもよりますが、表面に月の前半分、裏面に月の後半分を貼る等、ルールを決めておくと良いでしょう。

 ※レシートの日付ではありません。
 例えば、社長が10日に立替払いした領収書を、20日に会社で精算することもあるからです。
 会社から実際に現金が出ていくのは20日ですから、現金出納帳に記帳する日付は20日になります。
 ※ただし、出納帳の摘要欄には「10日支払分精算」と記入しておきましょう。

2.請求書(預金)ファイル

請求書が送られてくると、翌月末等に預金から支払います。
その場合に領収書はもらいません。振り込んだ証拠が預金通帳に記帳されるからです。
ですから、請求書ファイルは、預金支払いの証拠です。
電話代等の毎月の引落しも、この請求書ファイルにファイルします。

請求書はA4サイズが多いので、そのままファイリングしていきます。

・毎月請求のある業者は業者別に、
・たまにしか請求のない業者は請求月別にすると良いでしょう

最初のうちは、
支払った日付で、仕入(経費)の支払いとして、会計システムに入力します。

慣れてきましたら、
1.請求書の日付で、仕入経費の発生(買掛金・未払金)として入力し、
2.支払った日には、その買掛金・未払金の支払いとして入力するのが正式な会計処理です。

3.クレジットカード・ファイル

クレジットカードを使うと、1か月分の利用状況をまとめた利用明細書が送られてきます。
ですから、クレジットカード・ファイルは、カード払いの証拠です。
カードごとに、月別にファイリングしていきます。

お店でもらう利用者控は保存しておき、送られてくる利用明細書の裏に貼り付けます。
例えば、アマゾンでプリンタのインクを購入しても、利用明細書にはamazonと記載されるだけで、何を購入したのか分からないからです。
※ネットでクレジット決済した場合には、注文確認メール等を印刷し、利用明細書と一緒にファイリングします。

クレジットカードの場合には、
支払いの日付で、各経費ごとにまとめて入力してかまいません。
カード会社の方で、費用の明細一覧(利用明細書)を作ってくれているからです。
その意味で、カード払いは会計処理を行う上で、最も簡単な方法ということができます。

摘要には、カードの名称と請求月を入力します。

例) 5/10  車両費 ○○円 DCカード4月請求分

   5/10  通信費 ○×円 DCカード4月請求分

   5/10  消耗品 ××円 DCカード4月請求分

以上が、しなの税理士事務所で実践している経理書類の整理方法です。
ポイントは、3つです。
・整理が簡単なこと

・後から見やすいこと

・お金がかからないこと(笑)

例えば、お客様によっては、上記3つの他に
・納品書ファイル
・注文書ファイル
・経費精算ファイル
等を作っている方もいらっしゃいます。
上記の方法を基本に、工夫しながら、ご自分の会社で最もやりやすい方法で整理なさってください。

なお、経理書類の保存期間は最長7年です。
1年が終わりましたら、それぞれの書類をファイルから取り出し、そのまま綴じひもでつづって保存します。

リングファイルは翌年も使います。毎年買い替えるのはもったいないですからね!